第32回年次学術大会 一般講演募集要領[受付終了しました]

更新日:2017年08月08日

研究・イノベーション学会

第32回年次学術大会 一般講演募集要領

 

来たる10月28日(土)〜29日(日)、京都大学・吉田キャンパスにおいて開催される第32回年次学術大会の一般講演募集要領は、以下のとおりです。

 1.講演発表の内容

(1) 課 題

 1) 恒常イシュー

科学技術の経営や政策に関わる課題の他、研究・開発の計画・立案・調査・管理・評価等、および関連する人材・組織・社会等に関する研究報告、事例報告。

 ① 技術経営(戦略・R&Dマネジメント),② 技術経営(教育・育成),③ 技術経営(事例・ビジネスモデル・事業化),④ 知的財産,⑤ 産官学連携・地域,⑥ 研究・イノベーション政策,⑦ イノベーション・起業,⑧ 国際(競争と協調),⑨ 人材,⑩ 分析と評価,⑪ 科学と社会,⑫ その他(具体的に記述してください)

 上記の恒常イシューもしくは下記のホットイシューの中から、発表内容カテゴリーの第一、第二希望をお選びください。ただし、選択された以外のカテゴリーでご発表いただく可能性もあります。

2) ホットイシュー

ホットイシューとして、今次大会は特に次の8つのテーマに焦点を絞ります。毎年継続して実施している研究報告・事例報告などは恒常イシューとし、ホットイシューでは、以下のテーマについて、産官学それぞれの立場からの研究発表を期待いたします。

 A)エビデンス・ベーストのプランニングと戦略策定

イノベーションが加速し社会の複雑性と不確実性が増すなかで、政策や企業組織の戦略上の関心が社会的課題解決に向けられ、将来を見通すための予測活動(フォーサイト)が世界で行われるようになった。また、科学技術・イノベーション政策でも、エビデンスベースの政策立案を目指す取り組みが進み、中でも、近年特に機械学習等の人工知能の発展とデータ基盤の整備に伴いデータ駆動の分析手法が発展している。こうした定性・定量の多様な分析手法や戦略策定・ビジョンニングのための方法論が総体として共進化しつつある。そこで本ホットイシューでは、世界の予測活動の俯瞰、戦略策定の実装、予測手法の高度化といった分析を統合・総合化のためのプランニング・戦略策定の方法論と、その構成要素となるイノベーションを把握・測定するためのデータを用いた挑戦的な研究・取り組み(アイデア段階の萌芽的な「チャレンジ」であって構わない)の発表を一堂に会し、自由な議論を行う場を設ける。従来の科学技術・イノベーション研究の枠内にとどまらないチャレンジングな発表を期待する。

B)新しい技術とプラットフォーム

ディープラーニングに代表されるAI技術、ビッグデータ、ロボット、IoT、FinTech,ゲノム解析やCRISPR等の注目の技術は、技術力の向上だけでは不十分で、社会や産業を橋渡しする新しいプラットフォームを形成することが、イノベーションや競争力の向上、社会の変革をもたらす上で重要不可欠である。GoogleやAMAZON,そしてシェアリングエコノミーを代表するUberやairbnb、著名SNS等のプラットフォームがすでに社会の変革を牽引してきたが、プラットフォームの形成には、データの整備、データドリブン解析、知的財産権や標準化規格化とデファクトスタンダード、セキュリティの確保、実装への規制法律問題等多様な要素を統合した視点と技術の進化、融合が必要で、Industrie4.0だけでなく日本の将来像を示すSociety5.0でも喫緊の課題となっており、それらを議論する場を提供する。

C)スター・サイエンティストとイノベーション

イノベーションの源泉である科学を支えているのは サイエンティスト(科学者)である。彼らの研究成果の産業界へのインパクトを明らかにすることで、産業政策や科学技術・イノベーション政策のみならず、企業の経営戦略・研究開発戦略に対しても重要な示唆を得ることができる。特にイノベーションに強烈なインパクトをもたらすという点で、学術面はじめ様々な点で著しい成果を挙げた「スター・サイエンティスト」に着目し、いくつかの研究が行われている。本セッションでは、スター・サイエンティストに関して、その定義と指標、イノベーションへのインパクト、スタートアップ企業への影響、育成手法、分野別の特徴、国際的な比較など、様々な観点からの議論を行いたい。

D)エネルギー環境・イノベーションを通じての地域経済の発展

持続可能エネルギーの活用は、地球温暖化ガス削減を目指すパリ協定や持続可能な開発目標(SDGs)において重要課題として位置付けられている折、地域経済発展を図る上での地域資源としても脚光を浴びている。このようなエネルギー環境分野におけるイノベーションを通じての地域創生を実現するためには、新技術と共に地域振興の事例を学ぶことが重要である。本セッションでは、イノベーション主導による地域創生のための政策的な理念・方向性についての確かな視座を得るべく、国内外の大学・企業・自治体、海外の先進的な実例を網羅・分析し、地域創生の試みを幅広く議論するとともに、地域創生の観点から新エネルギー・パラダイムシフトについても提案し討議する場を設けたい。

E)研究開発・イノベーション人材の多様性とキャリア展開

社会課題が山積し変化が激しい中、イノベーション創出に貢献できる多様な人材(若手、女性、外国人等も含め)の育成・確保は重要であり、また個々の人材の長い職業キャリアにおいて、その変更や展開、拡大が必要となる場合も多くある。地域を含めたイノベーション創出の中核的担い手として、深さに加えて広さも備えた多様な人材の確保が求められ、博士などの高度人材が研究職以外でも広くリーダーとして活躍できるようなキャリアパスの多様化・複線化も期待されている。しかし、人材の多様性の確保と流動化やキャリアパスの多様化は進んでいないのが現状であり、本セッションでは、健康寿命の延伸により「人生二毛作時代」と言われる中でのキャリア展開(大人の学び続ける支援)や人材需要の高い超スマート社会を支えるICT分野での女性など多様な人材の登用・活躍促進も含め、研究開発・イノベーション人材のキャリア展開に関わる問題を幅広く議論することを目的とする。

F)日本における学際・超学際研究の研究・実施・支援・評価の発展

ここ十数年、日本では、複数の学問分野にわたる研究者が協働し、複雑な科学的社会的問題に取組む学際(Interdisciplinary)・超学際的(Transdisciplinary)研究プロジェクトが増え続けている。一方、その現状、知見、方向性と課題などは必ずしも可視化・共有されていない。本ホットイシューでは、学際・超学際研究の研究・実施・支援・評価に携わる研究者、実践者、研究支援者管理者、助成機関、政策制定者等の視点から、学際・超学際研究の実施・支援・評価に関する概念・理論的整理、国内外の動向、先進事例、課題探索などをテーマとする調査・研究・実践報告等を募集し、日本における学際・超学際研究の発展について広く議論したい。

G)農林水産業における産学連携と技術起点型事業開発

「攻めの農業」と称して、日本の農林水産業に関して積極的な政策が進められている。背景には、一方で農林水産業の衰退を食い止めつつ、魅力ある食を世界に発信する期待感があり、他方に世界のアグリバイオメジャーが合併等を進め強大化することへの危機感がある。ただし、日本の農林水産技術の研究開発は主として公的研究機関(研究独法や大学、公設試等)が担っているのが実状だ。そこで、公的研究機関と民間企業等との間に効果的・効率的な連携を進めることが技術起点型の新規事業開発にとって極めて重要になってきている。この状況を鑑みて、各種事例に基づき、農林水産業における産学連携と事業開発に関する議論を行う。

H)オープンサイエンス(年次シンポジウム連動企画)

オープンサイエンスには未だ確たる定義はないが、近年、サイエンスをより効率的、効果的に推進するために必要とされる新しいリソースの管理の仕方やルール、それを前提とした新しいビジネスモデルの萌芽が現れようとしている。本ホットイシューでは、オープンガバメント、オープンデータ、ビッグデータ、リポジトリ、異分野融合、市民科学、参加型科学など、サイエンスに係るヒト、モノ、カネがオープンになることで何が生み出されるのか、なぜオープン化が必要とされるのか、科学技術推進のパラダイムシフトについての考察を幅広く取り扱う。

(2) 発表内容は、最近の研究で未発表のものを原則とします。一部既発表のものを含む場合は、未発表部分が主体となるようご配慮ください。

(3) 発表時間は講演時間12分、討論3分を予定しています。ホットイシューに関しては、4~6件程度の一連の発表が終了した後に、15分の総合討論の時間が設けられます。(※ 一昨年より、ホットイシューについても、各講演後に3分間の討論時間を設けております。)

(4) ホットイシューは発表の集まり具合を見て、それぞれの内容に関してさらに特定のテーマに絞る場合があります。また、一部の発表は恒常イシューに移させていただく可能性がありますので、ご了承ください。

(5) 当日使用できる機材はパソコンからのプロジェクター投影のみです。次の点にご注意ください。

  •  Windows用に限ります。使用ソフトは、「Windows版 Microsoft Power Point」か「Windows版Adobe Acrobatで保存されたPDFファイル」に限ります。ソフトウェアのバージョンについては別途通知します。
  •  ファイルは、当日USBメモリにてご持参の上、発表前の休憩時間に各自パソコンへのセットをお願いいたします。(パソコン・プロジェクターは会場に用意されています。)
  •  ファイルの文字化けや破損などについては、研究・技術計画学会では責任を負いません。
  • アニメーションはバージョンによりうまく動作しない可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
  • OHPは使用できませんのでご注意ください。

(6) 職務・他学会での発表等の理由で、発表日時のご希望がありましたら、可能な限り考慮いたしますので、申込フォームの通信欄にご記入ください(土曜日の一般発表の時間帯は午前中のみです)。

(7) 後日、要旨集に掲載する原稿をご提出いただきますが、この原稿の著作権は本学会に帰属することをご了承ください。ただし著者ご自身が学術活動にご使用になることにつきましては、何ら問題ありません。
講演原稿提出の締切日は9月25日(月)です。 8月中旬に原稿執筆要領・テンプレートを学会HPに掲載します。講演番号は9月上旬にお知らせいたします。
要旨集はCD-ROMにて配布いたします。原稿はA4サイズ、ページ数は原則として4ページ以内ですが、必要があれば6ページまでは受け付けます。

※ お申し込み時の講演題目・講演者名(共同講演者を含む)の、原稿提出段階での変更はできませんのでご注意ください。

2.発表資格

登壇者は、2017年8月20日時点で本学会の会員資格を有する方(法人会員およびグループ会員の準登録者を含む)に限ります。発表件数に制限はありません。
新たに入会して発表を希望される方は、2017年8月20日までに、2018年度(2017.10.1〜2018.9.30)分の会費を納入し、入会手続きを完了させていただく必要があります。
入会案内・申込方法につきましては、こちらをご参照ください。
事務局は、8月14日〜18日まで、夏期休業とさせていただきます。この間に「入会申込」と「一般講演申込」を並行して申請される方は、一般講演申込フォームの「登壇者会員番号」欄には「申請中」とご記入ください。
また、一般講演申込をされる会員で、ご自身の会員番号がわからない方は、一般講演申込フォームの「登壇者会員番号」欄に「不明」とご記入ください。

3.申込方法

 専用申込フォーム  /  郵送・メール添付( Word / PDF )
受付は終了いたしました。多くのお申し込みをいただき、ありがとうございました。

申込締切日:

「ホットイシュー」「恒常イシュー」ともに
2017年8月20日(日) 必着

申 込 先:

〒135-8473 東京都江東区深川2-6-11
富岡橋ビル4F (公財)未来工学研究所気付
研究・イノベーション学会 事務局
TEL/FAX: 03-5620-0577
E-mail: office@jsrpim.jp